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2008年9月18日 (木)

【ミエ様へ続く道】

雲一つ無い青空の下、銀色の車は真っ直ぐに延びたバイパスを疾走していた。
俺は、助手席で流れる風景を横に感じていた。
運転席に座る彼女のサングラスの向こうの瞳は、真っ直ぐに前だけを見つめていた。
バイパスは車の往来が若干だがあった。
彼女はその流れを、糸を縫うように巧みに進んで行った。
俺は、少し怖かった。
幾らか進むと、彼女はサイドミラーを見て。
「来た!!」と小さな声で言う。
俺は後ろを振り返る。
すると、真っ黒の車が2台、物凄い勢いで近付いて来ているのが見えた。
彼女は、冷静だった。
そのスピードは尋常ではなかった。
まるで映画じゃねぇ~か……
俺は、そう思った。
黒い車は、あっと言う間に俺達のすぐ後ろに付く。
彼女はサイドミラーを見ながら左右に車を動かし、振り払おうと懸命だった。
対向車や追い抜いた車からクラクションが飛び交い、辺りは騒々しくなった。
緩いカーブが見えると、彼女は加速を始めた。
嘘だろう
カーブに差し掛かる頃に、彼女は素早くサイドブレーキを引いた。
その音に、嘘だろうと俺は思った。
このスピードで
案の定、車は横滑りを始め車体を横にしながら綺麗な弧を描き、緩いカーブを曲がり始めた。
すぐ後ろに付いていた2台の黒い車は、いきなりのカーブに反応出来ない様子で。
車の前方をガードレールに接触すると、激しく回転しながら中央分離帯に激突、車体が大きく弧を描きながら宙に舞い、裏返しの状態で路面に叩きつけられた。
もう一台は、ガードレールの車の前方を擦りながら、カーブを曲がっていたが、車体の後方が前車輪を軸に回転始め、ガードレールに激突しながら何回か回転を繰り返し、仕舞には、車体が横になり、勢い欲路上を転がり始めた。そして、前の車同様に裏返しの状態で停止した。
俺達の車も、カーブが終わる手前で、回転を始めた。
勢いよく何回か回転をしながら中央分離帯が切れる場所を越え、ゴム製の中央表示用のポールを何本かなぎ倒しながら、ゴムの焼けた白煙と匂いを残し道の真ん中に止まった。
停止の際。俺達は、激しく左右に振られた。
勘弁してくれよ
と思いながら、彼女を見た。
俺の心臓は、早い鼓動を打ち、体全体が痛い位に小さく震えていた。
が、俺が見た彼女は、鋭い目で前を見ていた。
俺は、彼女が見ている方向にゆっくりと目を向けると、その先には……

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